プロットについての私的覚書

「展開」と「構成」は作品において
もっとも重要な要素の一つであるが、
その区別は少々曖昧であるように思われる。


思うに、「構成」とは、
見取り図であり、あるいは設計図であり、
また、骨組みでもある。
一方、「展開」とは、
工程図、あるいは作業手順のようなものである。
前者をDNAに、後者をRNAに譬える事が出来ようか。


つまり、作品全体を俯瞰し解説するものが「構成」であり、
個々のエピソードを一本の流れにするものが「展開」であろう。
そして、「構成」はその主題(テーマ)性に沿って物語を創り、
「展開」はその物語(ストーリー)に沿ってエピソードを創り出す。


「構成」は固定的、静的、
「展開」は流動的、動的イメージで捉える事が出来ようか。
いずれも作品を一個の作品として
成り立たせるのに不可欠な要素である。


この両者を足し合わせ、
簡略したものがプロットと言えるであろうか。
さらにプロットの扱う範囲によって、
そのプロットも細分化される。